通常、塗装やメッキなどの厚い皮膜をつけると素地が隠蔽され、素材感がなくなってしまいます。
金属感を残したままステンレス素材に色をつけることができるのはアベルブラックにおける発色法のみです。
発色法とは、電気および薬品の酸化力で酸化皮膜を成長させ、光の干渉を利用して色を認識する方法です。
下地金属と一体になっているため剥がれる心配がなく、耐久性、耐候性など金属本来の性能以上にすることができます。
塗装やめっきをした場合、下地金属の美しさを損なう恐れがあるのに対して発色はステンレスの金属感をそのままに、表面に色彩をつけることによって色鮮やかな、また温かみのあるステンレス素材にするという特徴をもっています。
化学発色は、下地の影響を受けて、色のバラつきが発生してしまいます。
それを克服して開発されたのが電解発色で、材料ロット違いでの色の差を抑えました。
特に化学発色での黒色は十分に皮膜を厚くすることができない為、濃い深みのある黒を生み出すことはできません。
アベルブラック処理を施した表面は、光の反射防止効果、吸収率向上の効果が大幅に現れています。
放射率が向上するため、昇温装置などの表面処理に最適です。
『代表例』 ブラスト+アベルブラック
反射率…1%
光沢度…5以下
※形状、板厚によっては上記処理ができない場合がございます。
まずはご相談ください。
表面を荒らしてからアベルブラック処理をすることでマットな仕上げに。
塗装などの着色工程を省く事ができ、生産プロセスの最適化、コストダウンに繋がります。
塩水噴霧試験500時間変化しません。塩水第二鉄試験で無垢な素材の30倍の耐食性を持ちます。
大気中300℃まで変色しません。真空中では、さらに高温まで耐える事ができます。
耐候性に優れ、スーパーキセノンウェザーメーターによる耐候性試験で1000時間変色しません。
プレスの際の油除去に使用する脱脂剤への耐薬品性に優れています。
RoHS指令に準拠。
Pb、Hg、Cd、Cr6+は含みません。
無垢なステンレスとアベルブラック皮膜はほぼ同成分だから、スクラップも分別する必要はありません。