光反射の原理

光反射防止性

Abel Black®処理を施した表面は、光の反射防止効果、吸収率向上の効果が大幅に現れています。

反射防止性
反射防止性

Abel Black®はステンレスに元々ある不動態皮膜という酸化皮膜と同じ成分を電気と薬品の酸化力で成長させ、黒色皮膜を生成させます。黒色はすべての波長の光を吸収するため、反射光を弱め、光反射率を低下させます。したがって、Abel Black®処理されたステンレスは非常に優れた光反射防止効果を生み出します。また均一に皮膜を生成させることにより、精度の優れた光反射防止効果が得られ、高品位な画像表示が可能となるデバイスに生まれ変わります。また、下地に荒らす工程をプラスする事によって、要求に応じた低反射の表面を作る事も可能です。加工方法・形状により、処理の可否がございますので都度ご相談下さい。

光反射防止製品に対するステンレス製遮光板のメリット

端面まで黒色化

レンズユニット付近の遮光板は表面の反射を抑えるとともに、光の通り道となる端面の反射を抑えることが必要です。
アベルブラックは端面まで色づけが可能ですので、ゴースト対策にも有効です。オプションでつや消し処理も可能です。

樹脂との比較

耐熱性が強く、温度変化による収縮が起こりません。(車載カメラ、カメラモジュールに対応可)
極薄い材料でも光の透過が起こりません。

メッキや塗装と違い、剥がれがない

黒色酸化皮膜はステンレス不動態皮膜を成長させて生成したもので、密着性が極めて優れ、剥がれの心配がありません。
異種金属・塗膜工程ではありませんので、ゴミが発生しません。
環境面に優れております(RoHS/REACH規制等)

薄膜なので寸法精度に影響を与えない

アベルブラックの膜厚は0.5μm以下で細部まで均一な成膜が可能なので、小型の光学部品など寸法精度が要求される部品に最適です。

他の表面処理との膜厚比較

種類 基本膜厚(μm)
硬質クロムめっき

10μm

黒色Niめっき

約10μm

無電解Niめっき

5〜10μm

硬質アルマイト(黒)

40〜61μm

黒アルマイト

15〜3μm

Abel Black®

1以下μm

※参考資料による